憧れのひと
カポエイラにはいろんなスタイルのジョーゴがあります。
ここでいうのは個人レベルでのスタイルです。
そのjogoを初めて見た時に体に電流が流れる経験というのは、
カポエイラを長らくやっている人なら誰もがあるはず。
「学ぶ」は「真似ぶ」。
最初は自分の憧れのカポエイリスタの動きをとにかく真似ました。
動きの意味も分からず真似て、自己満足していました(笑)
これはいろんな人が通る道だと思います。
人によっては先生に怒られてましたね(笑)
「はい、小指たてない!どこで覚えてきたのそれ?!」
「動きがグニャグニャすぎ!それもどこで覚えてきたの?!」
「おちついて。まずちゃんとよけて。」
などなど(笑)
自分自身の先生を信じることは基本ですが、
でも、そうするあまり盲目になってはいけないと思うんです。
だから外の世界に目を向けて、自分自身の憧れのカポエイリスタを見つけることは
良いことだと思います。自分自身の刺激になりますし、周りにも刺激になります。
試行錯誤しつづけるその工夫の中に成長のヒントがあるんです。
小さい頃よく石を拾って帰って来ては、
こっそり母親に捨てられるくらい石が好きだった私。
川辺の石を集めてずっと割り続けると、水晶や金雲母がまじっていて、少しずつコレクションが出来てきます。
「お!ダイヤだ!お!金だ!」
などと言ってテンションが上がっていました。
でもあれは紛れもなく努力の結果の宝石でした。(石割るの結構大変なんですよ。)
そういう感覚ですかね。(どういう)
ホーダや大会などで、自分が初心者だった頃に遠くから見ていた先輩と当たったときは、
何とも言えない気持ちになります。喜びと畏怖とが入り混じった感じです。
「この人のおかげでnegativa(ネガチーヴァ=カポエイラの技)が上手くなったんだよなぁ。」
「この人のgingaを真似たから今の俺のgingaがある。」とか。
誰かに憧れてそれを目指す。
そんなこと社会人になってからはそうそう無いと思います。
カポエイラは年齢関係なく、そういうことをしている世界です。
「あの人のあの技をマスターしたい」
「あの人のあの構えがかっこいい」
「あの人のあの動きがシブい」
「あの人、小指が立ってておしゃれ」(笑)
テレビゲームで技が増えてく感じに近いのかもしれません。

現実世界でやってみませんか?
白い道着で、腰には帯を巻いて、裸足でのびのびとやりましょう。
一緒に真剣な遊びしましょ!