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アバダ・カポエイラ世界大会2019

先週いっぱい、アバダ・カポエイラの本部があるブラジルのリオデジャネイロでは

「アバダ・カポエイラ世界大会」が開催されました。

アバダ東京で普段練習している仲間も、一人出場しましたよ。 もうじき帰国するのかな?

このイベント、とにかく過酷なんです。

一週間近くリオの田舎にある「アバダ・カポエイラ農園」に寝泊まりし、朝から深夜まで練習、講義、大会、etc。 文字通りカポエイラ漬け。 体力と気力は限界に。そしてこの時期のリオは寒い!さらに田舎だからもっと寒い

時間がかなり押して、3時間遅れで予選開始とか毎度のことです。 小雨が吹き付ける中、コンクリの床に2時間以上体育座りして底冷えした体と、 夜霧の冷気で硬くなった筋肉や間接に鞭を打っていきなりのジョーゴです(笑)

「鬼」の一言(笑)。

第二回戦は0時近くとかも(笑)

自分が2015に紫緑帯を貰ったときは、その昇段式は深夜1時を回っていました(笑) パイプ椅子に座って白目剥いて寝ていたら「Choque!ステージへあがれ!」と起こされたのを覚えています。 ブツブツ言いながらステージに上がりました(笑) 寝ぼけ眼でSão Bento Grandeのジョーゴしたのは後にも先にもあの時だけです。

でも、本当に大変だけど、参加しがいのあるイベントです。 ブラジル中のMestreやMestrando達のワークショップを受けることができ、 同じABADÁ-Capoeiraといえども様々なスタイルを学ぶことが出来る貴重なイベントです。 ブラジル全土はもちろん、60か国以上から集まるカポエイリスタと交流して友情をはぐくんだり、ライバルを見つけたりと、なかなか刺激的です。

カポエイラは確実に俺の世界を広げてくれました。

アンゴラ、カボベルデ、ポルトガル、アメリカ、カナダ、スペイン、フランス、イタリア、韓国、ロシア、ルーマニア、etc

文字通り世界中に仲間が出来ました。

(本当に仲の良い友達はブラジルにもっとたっくさんいますが)


世界大会と言いますが、カポエイラはそもそも点数制で勝ち負けを決めるものではありませんよね? でも一応大会として開催する以上は採点基準はいくつも設けられています。

ただ、この場を借りて言いたいことがあります。 世界大会というのはいわゆる「カポエイラが世界一上手い人」を決めるためのものではないと思うんです。

「その流派の技術や哲学にのっとって、jogoをどれだけの領域まで持っていけるか、互いに作り上げていけるか」

を競う大会だと思うんです。

アバダにはアバダの求める、つまりMestre Camisaの求めるjogoがあります。 世界中のアバダはそれに少しでも近づくために日々精進して、

二年に一回のこの大会でアバダのスタイルで競い合います。

だって、カポエイラはABADÁ-Capoeiraだけじゃない。

(最近ブラジルで流行ってきている、カポエイラと宗教をごっちゃまぜにしたような色物は論外ですが)

ブラジルには色ーーーーーーんなカポエイラがあります。

アバダの世界一 = カポエイラの世界一だなんて、きっとアバダのチャンピオン達自身誰一人考えていないと思います。


(カポエイラを深く理解ぜずに自分勝手にスタイルを作り上げるような安易なものは論外ですが)

カポエイラは本当に多様で面白く、そして難しく、その分めちゃくちゃ楽しいです。

そして、俺はブラジルで生活しながら色んなカポエイラを見てきた上で、アバダの教えが大好きです。



それともう一つ言いたい事。

世界一って、ものすごーーーく大変ですよ(笑)

チャンピオンは毎回ブラジル人です。 来る日も来る日も来る日も体を鍛えて、練習して、大会出て、クラスを持って、合宿に行って、遠征もして、お金持ちになるチャンスなんか持ちえないくらい全ての時間とお金をカポエイラに投資している人達の内のさらに一握りの人達です。

この大会ですら60か国以上が参加していて、ものすごい人数とものすごい殺気がみなぎり、そして皆レベルが高いです。 予選に通るのですら大変ですから。

二日間かけて、肉離れや捻挫や打撲を耐えながら、何度も何度も何度もjogoして行き着くのがランキング上位。 ものすごいことです。

時々、日本で「世界大会優勝日本人カポエイリスタ」という謳い文句を目にするのですが、 どういうことなんだろう?と気にかかって仕方ありません(笑)

世界を何度も見てきたので、正直「え?どこの世界一?」と思ってしまうのです。

他人の事は気にしないタイプなのですが、こればかりは不思議でしょうがありません。

「世界一」ならブラジルに俺が住んでいる間にも、うちの道場にその名が聞こえてくるはずなんだけどなぁ。。。

あ!ひょっとして大阪の新世界か!

なわけないか(笑) 謎は深まるばかり。

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